このたび、日刊工業新聞社 「モノづくり日本会議事務局」主催の新産業技術促進検討会におきまして、研究発表会「Fit+ 新光源 有機EL照明の魅力」を開催することとなりました。次世代照明技術である有機EL[OLED]は、既存の照明器具では実現できない、新しい生活スタイル、市場の開拓が期待されています。そこで、次世代化学材料評価技術研究組合[CEREBA]では、有機EL照明の新たなる価値を見出し、「魅力品質」を見える化する研究に取り組んでいます。本発表会では、「Fit+」をキーワードに、CEREBAでの研究成果や有機EL照明の最新動向を様々な分野のエキスパートに紹介していただきます。

PROGRAM

趣旨説明

木村 雅之 [次世代化学材料評価技術研究組合(CEREBA) 主席研究員]

 

基調講演|心地よさと光

石井リーサ明理[照明デザイナー]

 

どんな時、どんな所で、私たちは「心地よい」と感じるのでしょうか?

明確な答えを探すのはとても難しいと思います。ただ、ある空間に身を置いた時に、心地よいと思うのであれば、実はそこには必ず光が貢献しているのです。光は空気のようなもの。あって当たり前ですが、すごく悪いと気になります。すごく良いと、気持ちよいとか清々しいなどの「心地よさ」を感じるのですが、それが必ずしも光のお陰なのかは認識されていないことが多いのです。

私の講演では、まず光が作り出すことができる様々な表情をご紹介し、さらに、「心地よい空間・環境」をつくる「光」について、多くのスライドで私のこれまでの作品をお見せしながら、考察していきたいと考えています。

続く多方面の専門家による多岐にわたるテーマの講演やディスカッションを聞く前に、「心地よさ」を感じる「心」の準備のお手伝いになればと思っています。

 

 

 

 

講演1|居住空間の光環境

辰元 宗人[獨協医科大学 神経内科 准教授]  尾田 恵[株式会社菜インテリアスタイリング]

 

片頭痛は頭の片側に拍動性の痛みが発作性に起こる疾患で、頭痛時に太陽や強い照明光をまぶしく感じる光過敏を伴うことがあります。片頭痛患者が光過敏による頭痛発作を軽減させるためには、居住空間の光環境を低色温度、低照度にして、点光源を避けることが望まれます。これらの光環境を満たしているのが、均一発光面である有機EL(OLED)です。そこで、本研究は、OLEDの照明環境により、片頭痛患者の光過敏による頭痛発作を軽減することを目的にしました。対象は、OLEDとLEDの照明(電球色)を設置した居住空間で生活する片頭痛患者7名です。調査期間は、LED、OLED照明の順で4週間ずつです。方法は、頭痛状況(頭痛・服薬日数)、うつ・気分状態、睡眠状況を調査しました。結果は、頭痛日数の平均が、LED 8日から、OLED 6.9日に減少しました。うつ・気分状態、睡眠状況も、LEDからOLEDに変更することにより、改善がみられました。OLED照明は、片頭痛患者の光過敏による頭痛発作を軽減できる可能性があります。

 

 

 

「人を健康に導くインテリアとは?  」居住空間と健康について、獨協医科大学辰元准教授とともに研究、実証を重ねてきたオリジナルインテリアメソッド「Active Care®(アクティブケア)」。近年、住まいへの健康意識の高まりの中で、カラダとココロの健康を目的とし、医療とインテリアの視点からインテリアデザインを展開しています。自分自身で健康を守り、さまざまな症状と上手に付き合うために、私たちの最も身近な居住空間を「健康」を育む空間につなげたい。医療との出会いから、今後インテリアに必要なテーマが見えてきました。

今回、2014年の日経新聞で“頭痛に効く看護師寮”として取り上げて頂いた、獨協医科大学看護師寮の事例をご紹介しながら、片頭痛の症状である光過敏と照明についてお話をします。さらに、有機EL(OLED)照明光源の特性を活かし、人への優しさ、光過敏への配慮から、居住空間で新たに取り組むOLEDの事例もご紹介します。

 

 

 

 

講演2|健康と光と色

早野 順一郎[名古屋市立大学 教授]  高橋 正泰[株式会社日本設計]

 


 

講演3|光のかたちと東西比較

吉澤 望[東京理科大学 理工学部 建築学科 教授]  吉本 秀輔[大阪大学 産業科学研究所 助教]

石井 リーサ 明理[照明デザイナー]

 

 

 

 

パネルディスカッション|「Fit+」~未来にむけた「光」に求められる「質」~

テーマ講演&コーディネーター|内原 智史[ライティングデザイナー]

司会|木村 雅之[次世代化学材料評価技術研究組合]  パネラー|石井 リーサ 明理、 尾田 恵、 高橋 正泰、 吉澤 望

 

研究発表会講演内容の資料については、Fit+事務局までお問い合わせください。

次世代化学材料評価技術研究組合[CEREBA] Fit+ 発表会事務局

〒305-8565  茨城県つくば市東一丁目1-1 中央第5-2   Tel: 029-875-7626 E-mail: fitplus@cereba.or.jp

PANELIST[ 50音順 ]

石井 リーサ 明理

照明デザイナー

I.C.O.N.

 

東京生まれ。東京芸術大学美術学部、東京大学総合文化研究科修士課程修了。 日米仏でアートとデザインを学び、照明デザイン事務所勤務後、2004年独立しI.C.O.N.を設立。 現在パリと東京を拠点に、世界各地のプロジェクトに参加。 主な作品にポンピドー・センター・メッス、歌舞伎座等。 フランス照明デザイナー協会正会員。国際照明デザイナー協会正会員。 著書『アイコニック・ライト』『都市と光〜照らされたパリ』他。 仏照明デザイナー協会照明デザイン大賞など受賞多数。

 

webサイト:www.icon-lighting.com

内原 智史

ライティングデザイナー

内原智史デザイン事務所

 

1958年京都出身、1982年多摩美術大学デザイン学科卒業後、(株)石井幹子デザイン事務所入所。 1995年(有)内原智史デザイン事務所設立。 光による空間プロデュースを始め、照明器具から都市景観照明のデザインを手がける。 日本国際照明デザイナーズ協会会員、日本照明学会会員、北米照明学会会員、国際照明デザイナー協会会員、福島県景観アドバイザー、多摩美術大学非常勤講師。 主なプロジェクト:東京国際空港国際線旅客ターミナル、虎ノ門ヒルズなど。

 

webサイト:http://www.ucld.co.jp

尾田 恵

インテリアデコレーター

菜インテリアスタイリング

 

三菱地所株式会社、インテリア事務所勤務を経て、2007年同社を設立。住宅の新築プランやリノベーション、商品企画、福祉施設のデザイン監修、TV番組のスタイリング等、様々なジャンルのインテリアに携わる。現在は医療とインテリアにおいて獨協医科大学との共同研究、カラダとココロのためのオリジナルインテリア・メソッド「Active Care®」(アクティブケア)を提唱。公益社団法人日本インテリアデザイナー協会(JID)正会員 照明学会会員 日本頭痛学会会員 日本木材学会会員。

 

webサイト:http://sai-interior.co.jp

高橋 正泰

株式会社 日本設計 シニアアーキテクト

 

東京理科大学理工学部建築学科、AAスクール(London)、1991年より日本設計。 【作品】富山赤十字、金沢医科大学、熊本大学、京都大学、福岡大学、佐賀大学、神奈川県立がんセンター、メディポリス国際陽子線治療センター、放医研重粒子線治療施設、聖マリアンナ医科大学、東京医科歯科大学、昭和大学、(中国)台州中心病院。 【受賞歴】グッドデザイン賞金賞、特殊緑化技術コンクール環境大臣賞、建築九州賞、富山県建築賞、神奈川県建築コンクール奨励賞。

 

webサイト:https://www.nihonsekkei.co.jp

辰元 宗人

獨協医科大学 神経内科 准教授

 

1995年 獨協医科大学 医学部卒業。獨協医科大学 神経内科 入局。 2006年 博士(医学)。 2007年 獨協医科大学 神経内科 講師。 2011年 獨協医科大学病院 医療安全推進センター(兼務)。 2012年 獨協医科大学 神経内科 准教授。 日本内科学会総合内科専門医・指導医。 日本神経学会専門医・指導医。 日本頭痛学会頭痛専門医・指導医。 片頭痛と過敏症(光・音・香り)の研究から得られた見地をもとに、体に優しい環境づくりや暮らし方を提案している。

 

 

webサイト:http://www.dokkyomed.ac.jp

早野 順一郎

名古屋市立大学 教授

 

名古屋市立大学大学院医学研究科、医学・医療教育学分野教授。 専門領域は、生体信号のゆらぎ解析を中心とする生体医工学と、その健康科学、ストレス科学、臨床医学への応用。これまでの業績の中心は、心拍変動解析による自律神経機能評価法の確立と疾患の予後予測指標の開発。現在の研究テーマは、ホルター心電図ビッグデータによる、発達と老化におけるゆらぎの役割の解明である。

 

 

 

webサイト:http://www.nagoya-cu.ac.jp

吉澤 望

東京理科大学 理工学部 建築学科 教授

 

1993年 東京大学工学部建築学科 卒業。 1998年 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 博士課程修了 博士(工学)。 2002年 東京理科大学 理工学部建築学科 助手。 2006年 関東学院大学・人間環境学部人間環境デザイン学科・講師。 2010年 東京理科大学 理工学部建築学科 准教授。 2015年 より同教授。 現在、日本建築学会・照明学会・日本照明委員会(JCIE)会員、CIE Division3 副部会長。

 

webサイト:http://www.tus.ac.jp

吉本 秀輔

大阪大学 産業科学研究所 関谷研究室 助教

 

2009年3月 神戸大学工学部情報知能工学科卒業。2013年9月 神戸大学大学院 システム情報学研究科 博士課程早期修了 博士(工学)取得。 2013年11月 米国スタンフォード大学 電気電子工学科 博士研究員。 2015年3月 大阪大学 産業科学研究所 助教。材料・デバイス・プロセスといった異分野との連携を通じた,医療・ヘルスケア・インフラ管理向けフレキシブルセンサシステムの設計開発に従事。

 

webサイト:http://www.osaka-u.ac.jp/ja

INFORMATION

第10回 新産業技術促進検討会

Fit+[フィットプラス] 新光源 有機EL照明の魅力

 

日時:2017年2月8日[水] 14:00~17:30[受付開始 13:30]

場所:ベルサール六本木コンファレンスセンター

〒106-0032  東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー9階

CEREBA

日本の化学産業では、最先端分野で国際競争力の確保が課題となっています。次世代化学材料評価技術研究組合[CEREBA]は、国内化学材料メーカーによる新規材料の迅速な製品化に貢献するため、材料メーカーとユーザーが共通して活用できる評価基盤技術を開発しています。

有機EL照明に関する研究では、光学特性や素子寿命等の基礎評価のみならず、照明環境が人の健康や作業効率改善に与える影響を検証するため、複数の拠点で実証実験をしています。

「有機EL材料に関わる照明環境の 生理的・心理的効果の評価技術の開発」

 

・ 照明空間の光学評価

・ 照明環境の心理的評価

・ 照明環境の生理的評価

・ 光学的指標と生理的・心理的評価指標と有機EL材料との相関評価

 

本研究は国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構[NEDO]による
委託事業として実施しております。

 

> 次世代化学材料評価技術研究組合[CEREBA]

■ お問い合わせ

次世代化学材料評価技術研究組合[CEREBA] Fit+ 発表会事務局

〒305-8565  茨城県つくば市東一丁目1-1 中央第5-2   Tel: 029-875-7626 E-mail: fitplus@cereba.or.jp